【産後ママ必見】産後の骨盤矯正の嘘とホント

産後の骨盤矯正

最近は産後の骨盤矯正って言葉も広く認知されてきました。磐田市内や浜松市内でも看板に大きく

産後の骨盤矯正

って満面の笑顔の整体師の写真と一緒にありますよね?

 

その産後の骨盤矯正の実際ってどうなの?という話を今回は記事にしようと思います。

 

産後の骨盤矯正なんてない!

結論から言ってしまうと産後の骨盤矯正なんてありません。産後ママさんごめんなさい(汗)

 

骨盤矯正は産後であれそうでなかれ、どちらも普通の骨盤矯正です。

 

では何故、産後の骨盤調整なんてネーミングが出てきたのか暴露してしまうと、マーケティングによる視点から発生しただけです。

 

今も昔も整体の真骨頂のひとつが骨盤矯正です。

 

ただ、骨盤矯正って言葉だけではそれが誰にとってどのように必要で良いものなのか伝わらないが故に、マーケティングの視点からその商品やサービスが誰にとって必要で良いものかが伝わりやすくなるように作られた造語が「産後の骨盤矯正」というネーミングの正体です。

実際には産後であれそうでなかれ骨盤矯正の施術内容に差があるわけではありません。

 

ただ骨盤矯正という言葉の前に「産後」を付けることで産後の腰痛や骨盤の開き(実際にはない)に悩んでいる女性のハートを釘付けにするためです。

こんなこと言うから同業者に嫌われるんでしょうね(笑)

そのため産後だからと言って特別に骨盤がズレるとか開くとかって実際はないのが正解です。

産後の骨盤矯正は必要だ!と言ってる整体院はただ産後ママに理解を示した風な態度で優しく接して単にお金儲けがしたいだけに過ぎません。

正しい骨盤に関する知識があれば産後の骨盤矯正なんて言葉を使うことがおかしな話ですから。

 

産後の骨盤矯正の嘘

よく骨盤が開いているとかズレてるとか、子供を産んだら開いてしまったとか産後ママの間で話題になりますよね?

まずないです!

そもそも、お母さんは妊娠してから10ヶ月かけてリラクシンと呼ばれるホルモンを少しずつ出し続けています。

このホルモンが骨盤にある関節(仙腸関節と恥骨結合)をゆっくり時間をかけて柔らかくしてくれます。

そして産後は母乳ホルモンであるオキシトシンに分泌ホルモンが切り替わり、リラクシンによって柔らかくなっていた骨盤の関節を固めます。

医学界では骨盤の靭帯は体の中で最も硬い靭帯と言われていて、実際に解剖して触ってみてもまったくうんともすんとも言わないくらい強く固められています。

僕たちは二足歩行をすることでその仙腸関節に縦方向に体重がかかるため、それくらい硬い靭帯でないと立っていられないのです。

出産が近づくと腰に力が入りにくくなるのはリラクシンによって靭帯がゆるみ、体重を支えるのが辛くなってくるからです(お腹も重いけど)。

そしてそのホルモンの作用のお陰で赤ちゃんがお腹から出てくるときに一瞬だけズルんと骨盤が開くのが理屈です。

それも恥骨結合のとこの靭帯が切れない範囲なので、ほんの少しに過ぎません。

だから出産することによって骨盤がズレるとか歪むって言うのは嘘なんです。

 

本当の骨盤矯正とは?

産後ママの骨盤も含めて本当の骨盤矯正とは、骨盤のズレとか歪みを治すものではなく仙腸関節と恥骨結合、いわゆる骨盤の関節にほんの少しの動きやあそびをつけてあげることです。

よく整体師の間では「生理学的な動き」と表現することがありますが、骨盤はまったく動かない中にもほんの少しだけ動きがあるのが事実です。

それが完全に固まってしまって動きがなくなることが人体にとって大きな不都合であり健康を損なう原因となるため、整体においては骨盤矯正を重要視し、わずかな生理的な動きを確保することで体の機能を回復させているのです。

だから骨盤矯正は出産によって広がった骨盤を戻すとか、ズレを戻すための整体手技ではないのです。

それでも運悪く出産のときに赤ちゃんの頭が大きすぎたり、その他の要因によって恥骨が想定以上に広がってしまい、上手く閉じれない場合も稀にあります。

そんな時は市販の「骨盤ベルト」で固定する方がはるかに効果が高いです。

何度も言っているとおり骨盤はとても硬い靭帯で覆われている上にほとんど動きがありません。

それを整体師の手で簡単に動かせるものでもないし、広がった恥骨を押したりして何とかなるものではありません。

それだったら持続的な力で関節を固定する骨盤ベルトの方が効果的であり確実です。

骨盤ベルトをした上で恥骨結合に正しい動きを取り戻すため、普通の骨盤矯正をするのが正解でしょう。

 

まとめ

今回は産後の骨盤矯正について自分の考え方を綴らせていただきました。

結論、骨盤矯正は体の生理的な機能を保つうえでとても大切な手技ではありますが、いわゆる骨盤のズレや歪みを治すための手技ではありません。

だから産後の骨盤矯正がもし開いた骨盤を狭くしたり閉じた骨盤を広げて骨盤の常態を美しくするとか言っていたらそれは少し疑う習慣をつけて欲しいと思います。

 

信じるか信じないかはあなたしだいです…ってなんとか都市伝説的なセリフになりますが、そこはあなたに委ねるしかありません。

もし信用できないなら実際に産後の骨盤矯正をド~ンと看板に掲げている整体院に行ってみると良いかもしれません。

必ずと言って良いほど抱き合わせで商品とサービスを勧めてくると思います。

  • 産後は何度も骨盤矯正をする必要が…→回数券
  • 元の骨盤に戻るのに時間がかかるので…→会員制の勧誘
  • この矯正器具を同時に使う必要があって…→自社商品の販売
  • ママはきれいな方がお子様も喜んで…→美容商品の抱合せ

 

これらすべてが悪いわけではありませんが、あなたにとって必要でないものを勧められる可能性が非常に高くなります。

 

だって、産後の骨盤矯正なんて存在しないんですから(汗)

 

なんで同じ骨盤矯正にあえて頭に「産後」と付ける必要性があるのか?ってことですよね。

そこにお金の匂いがするしお客様が集まるからに過ぎません…産後の大切な体と、今後の子育てに大切なお金を同時に守れるように心がけてください。